「成功する音楽家の新習慣 練習・本番・身体の戦略的ガイド」のざっくり解説も5つ目になりました。前回の話はこちら。
練習スケジュールの組み方の5つのポイント
【1】規則正しく練習する
ここでの注意点は、体力の限界を越えないようにすることです。人は調子がいい時もあれば悪い時もあります。ですが、「今日は調子がいいから沢山やろう」「今日は調子が悪いからやめよう」なんていう規則正しくない練習の仕方をしてしまうと、おそらくは悪影響の方が多いと思います。
というのも、人は理由をつけてサボってしまったり、自分で都合のいい練習をしがちだからです。
練習内容や、練習時間に極端か偏りが出ないように、練習の記録をとったほうがいいそうです。
スケジュールを組む際に、週に一度は練習を休んだり、軽めの練習に留めておく日を作った方が良いそうです。
【2】短めの練習を何度か行う
1度の練習時間はあまり長くせず、短めにして、それを何度か繰り返すのが有効だそうです。
これは「疲労対策」になります。
疲れてしまうと練習の効率が落ちたり、集中力が切れたり、どこかを怪我してしまったりといい事がありません。一度にたくさん練習するよりも、何度かに分けて練習を行い、疲れる前に練習を終えるというのが理想ですね。
【3】休憩をとる
1時間あたり10分の休憩が一般的です。集中力の維持や疲労防止からすると、長くても25~30分に1回、5分程度の休憩を取るのが理想的だというデータもあるそうです。
【4】少しづつ時間を増やす
音大生の個人練習は一日に2~3時間だそうです。プロでも上限は4~5時間と言われています。一般人ならもう少し少ないかと思います。練習する時間を増やすときは、多くても1週間あたり20~30%アップが目安になると、ラルフ・マンチェスター博士が言っていたそうです。いきなり1.5倍とかにしても続かなそうですし、身体の故障が起こりそうですしね。
【5】バランスのとれた生活を送る
音楽の練習はもちろん大事ですが、バランスのとれた生活を送ることも大事だと書いてあります。
音楽の練習だけでなく、適度に体を動かす運動をしたり、きちんと食事をとったり、友人とコミュニケーションをとったり、きちんと仕事をしたりする。このトータルバランスをとる事で結果的により良い練習ができるという考えですね。
確かに、飲まず食わずで練習したり、極端に睡眠時間を削ったりして練習するすることが音楽家にとってのいい習慣であるとは思えません。
具体的かつ合理的な練習スケジュールとは
具体的なスケジュールの例としては
10分のウォーミングアップ
20分の練習プラス5分の休憩を3セット
5分間で準備と片付け
これで1クール90分になります。これを朝、夜の2クールで3時間くらいの練習時間になります。
仕事をしていたり、家事や育児もある人は、朝に1クール、夜は0.5クールくらいの約2時間くらいの練習時間でもいいんじゃないかと思います。
もちろん休みの日や疲れてる日は柔軟に対応することが大切だと思うので、バランスを取りながらですね。
うまく練習のスケジュールを組むことで、モチベーションの低下を防ぎながら練習を日々の習慣として定着させることができます。普段なんとなく練習している人は、ぜひ練習スケジュールを組んでみてください。
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