岸辺露伴は動かない 実写版 くしゃがら ネタバレ感想

岸辺露伴シリーズの感想と考察

NHKドラマの岸辺露伴は動かないシリーズ。第2話は「くしゃがら」です。この感想ブログはネタバレを含みますので見てない方はご注意ください。

【追記】12月の新作ドラマについてのエピソード予想記事も書きました。

岸辺露伴は動かない 実写ドラマのエピソードはなんなのかをキャストから予想しよう

これは原作が短編小説なので、僕は原作を読んでおりません。完全な初見になります。(画像もないのでアイキャッチ画像は泉京香の画像にしておきました。)

知り合いの感想ブログ(人生やり直し記)を読もうかどうかで悩んだのですが、たまにはこういう事もいいのかなと思って、初見一発の感想で行きたいと思います。なので、メモを片手にドラマを見ました。いつもならTwitterいじりながらなんですが、今回は余裕がありませんでした。

岸辺露伴の短編は、基本的に「怪奇現象」に立ち向かうシリーズが多いですね。ジョジョの奇妙な冒険本編のスタンドバトルというよりは、怪異譚というか、怪談話というか、割とホラーサスペンスに近い物語です。

そういった怪異に露伴もしくは近しい人物が巻き込まれてピンチに陥り、それをヘブンズドアーを駆使しながら解決していくのが定番の流れになっているので、割と正統派の「起承転結」になっております。前回の富豪村もそんな感じでしたね。


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導入部  起

最初は大学教授が狂ったようになって死んでいるシーンから始まります。

その教授が新聞に載っていて、死因は餓死。そこに興味を持つ岸辺露伴。ネタにしたかったとつぶやきます。

場面は変わってカフェ(ドゥ・マゴかな?)で考え事をしてる岸辺露伴。そこへ漫画家である志士十五が現れます。割とよく話すタイプでテンションが高いタイプ。漫画家の億泰って感じのキャラクターです。リアリティを追求するところが露伴とは似ているタイプですね。

そこで十五が話し出すのは・・

「禁止用語リスト」

こんな言葉は使ってはいけないという言葉のリスト。(モザイクかかってる表現が良かった)

これもダメかあれもダメかという話で盛り上がる漫画家たち。

ただ、その中にどうしても意味のわからない言葉があるという。

それは「くしゃがら」という言葉。

同じ時期に十五の担当編集者は行方不明になっていた。

もうね、この辺で怪しいというか不気味な匂いがプンプンしますね・・・・

謎の言葉と謎の失踪をした編集者。これがどうつながっていくんだろうかとワクワクします。


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発展部  承

露伴も少し気になったので民族や方言などを調べていた模様。

そんなわけで古本屋に行くと、そこに十五が現れる。だが様子がおかしい。

異常なまでに「くしゃがら」という言葉の意味を調べようとする十五。聞けば1週間も何も食べていないという。

ここと冒頭部がつながると、なんとなーく「くしゃがら」がどういうものなのか浮き出てきますね。とりあえず露伴は十五を家まで連れて行き、ピザを頼んで家を後にします。

(ここでヘブンズドアー使わないのか〜って思いましたけどね。)

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新事実発覚   転

家に帰ると泉京香がやってきます。

話を聞くと十五の担当編集者は見つかった。

なんと実家の倉庫に引きこもっていたという。テレビも本もネットもない空間に引きこもっていた。要するに調べたり、考えたりしないような環境に自分を閉じ込め、呪縛から逃れようとしたのである。

その事実が発覚した瞬間に十五が窓にバーンと登場。(ここは漫画で見たい)ピザにヒントがあったとか言っている。完全に狂っている・・・(常秀を思い出した)その喉には何か黒いものがうごめいていた・・・

泉を追い出し、ヘブンズドアーを発動させる露伴。

ページを進めていくと・・・

謎の黒い袋とじが存在していた

その袋とじは動いている。(まじゾッとした)そこで露伴の解説が入るのです。

そんなものは今まで見たこともないし、この袋とじを破ったり、破られたりすることはとんでもなくヤバいことだという。(この時の露伴の焦りようが演技的にすごかった)

十五に「くしゃがらを忘れる」と書きこみをする露伴だが、文字が消えていく。なぜかというと、禁止用語であるがゆえに使うことができない。(漫画でもそうだがヘブンズドアーが効かない時の絶望感は強烈)

さあ、どうする???

結果 決着   結

何事もなかったように泉を中に入れる露伴。ヘブンズドアーを解除すると、十五は何事もなかったかのようにスッキリして帰っていく。(この時のすっきり感を例える表現が荒木先生の作品って感じがして好き)

ヘブンズドアーでどう切り抜けたのか??っていうのがこの話のポイントであり、くしゃがらとは何だったのか?というのが読者や視聴者が気になるところ。

ヘブンズドアーで書き込んだ言葉は「一ヶ月の記憶を全て忘れる」だった!ピンポイントではなく広範囲で消し去った感じですね。もはや禁止用語リストのことすらも思い出せないくらいに消したわけです。言われれば「ああ〜」って納得するんですが、言われるまで気づかないコロンブスのたまご的な所がいいんですよね。

で、くしゃがらの正体っていうのは「好奇心に寄生して異常なまでに執着させる怪異」みたいな感じなのかな。厄介なのは人から人に伝染するというか、「興味を持つ」こと自体が発動条件っぽいところですかね。怖い怖い。

字で見るのも怖いのですが、映像化はさらに怖さが増しますね。袋とじが動いてくしゃがらくしゃがら連呼してるのはけっこう怖い。

最後に古本屋の店主が「くしゃがら」について調べていた・・・という展開で締める感じですね。

感想

前回の富豪村に続き、今回の話も露伴は間接的に怪奇現象に巻き込まれる話でした。前回は山の神でしたし、今回は露伴も見たことがないような得体の知れないものだったので、結構強敵だな・・と思いましたね。露伴短編の敵って厄介なのが多いですよね。スタンド使いの方が人間だからまだましっていうか・・・

今回は割と静かな高橋一生の露伴に対しての志士十五の演出・・というか森山未來の演技が良かったです。ちょっと粗暴な感じとか、ジョジョにありがちな倒置法を使ったセリフとかが違和感なく出てました。

微妙な感情を表現する高橋一生さんの演技も良かったですね。音楽も良かった。

ちょっと気になった点があるとしたら、

十五を本にした時、くしゃがらに埋め尽くされているページの「くしゃがら」の文字のフォントとか色とかをもっと狂った感じにしたほうがもっと怖さが出て良かったんじゃないかなあと思います。

「袋とじ」を見つけた時の焦りようもめちゃめちゃ良かったですね。

あと、細かいですが、最後の「しつっこいぞ!!」が再現度高いなと思いました。あれは「しつこいぞ!」じゃなくて「しつっこいぞ!!」が露伴っぽい。

こんな楽しみが三日連続で続くなんて・・・

ありがとう・・それしかいう言葉が見つからない・・・・

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