岸辺露伴は動かない ザ・ラン 考察感想

岸辺露伴シリーズの感想と考察

岸辺露伴が右手を怪我する!

というのは相当な大ごとです。冒頭からそんな大事がさらりと描かれるこの話。荒木先生の作品だなあと思わせられる素晴らしい作品です。

ザ・ラン というシンプルなタイトルに二重の意味を含ませているのもいいですよね。個人的には荒木先生の短編の中でもかなり好きなお話です。

世界観としてはどこにでもある風景。

スポーツジムや、賃貸マンションなど、どこにでもある日常的風景。ですが話を読み進めていくうちに日常に異常が混じり込んでいきます。この雰囲気が素晴らしいですね。

登場キャラクターも多くはありません。

異常なキャラクターによって何の罪もない一般人が被害に遭ってしまうというのは第4部の吉良吉影を彷彿とさせます。ミカちゃんはワンルームマンションに住んでいたのでしょうか。

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あらすじ

右手を怪我してしまった露伴の語りから始まるこの話。

週刊連載を抱える漫画家にとって利き腕を怪我するというのがどういうことかは言うまでもないでしょうが、半端な表現よりもことの重大さがわかります。

今回の話は一言で言えば「踏み込んではいけない領域まで踏み込んでしまった露伴の話」です。

岸辺露伴はややムキになるというか、勝負事や賭け事なんかだと「そこまでやるう??」みたいなところまで踏み込んでいってしまう癖があるようです。

岸辺露伴は反省などせずに、懲りずにまた何かやるんだろうなと思うのですが、珍しく冒頭から反省しています。何というか、台詞と表情が全力で反省してます。

だがそこがいい!  

え?何があったの??って気になるじゃないですか!

あの岸辺露伴が心から反省するなんて、それぐらい重大な出来事だったんですね。

一気に読者を漫画の世界に引き込む荒木先生の素晴らしい冒頭から話は始まります。

ザ・ランの登場人物

岸辺露伴

スポーツジムに通う岸辺露伴。本編ではあまり描かれないものの、短編では泳ぎや走りなど割と体を動かしているシーンが多い。

橋本陽馬

筋肉にとりつかれたやばいやつ。岸辺露伴シリーズはなんでこういう奴が多いのか。スタンド使いでもないのに・・ヘブンズドアーも少ししか効かなかった。

細身で筋肉質のデザイン、表情が薄い若者で、そこはかとなく不気味な雰囲気を感じさせます。

なんとなくデザインが東方常敏っぽいなと思うのは僕だけでしょうか。

ミカちゃん

今回の被害者その1。

金を取られたり住居を乗っ取られたり、挙げ句の果てには・・・というかわいそうな人。

配達の人

今回の被害者その2。完全な巻き添え。

パーソナルトレーニングを受けていた人

今回の被害者その3。同じく完全な巻き添え。なんとなく一番かわいそうな気がする。

ザ・ランの見どころ(ネタバレ含む)

橋本陽馬のように肉体を鍛えたいとか筋肉をつけたいとか、そういう願望を持つ人は多いと思います。僕だって筋肉をつけたいとか痩せたいとか、そういう気持ちはありますからね。

ただ、それがとりつかれているレベルの異常さになると・・こうなってしまうのか・・・というのが今回の話の見どころのような気がします。

前半では橋本の異様な生活が描かれ、後半のヘブンズドアーで異様な生活の行き着いた先が明かされ、露伴が自分の運命を悟り、「やっちまった・・・」と反省する。そして勝負には負けて逃げることを選択するという「逃げるが勝ち」のパターンは岸辺露伴シリーズでは珍しい展開ですね。ですが不気味さとスピード感、危機感が混在する面白い短編だと思います。

ザ・ランは実写ドラマ化するのか?

個人的には実写化する可能性は高いと思っています。日常的なシーンが多いながらも、奇妙な雰囲気が出やすいんじゃないかと思うからです。橋本のキャラクターや体つきから判断しても、キャスティングされている俳優さんと雰囲気が似てるような気がするからです。

【関連記事】岸辺露伴は動かない 実写ドラマのエピソードはなんなのかをキャストから予想しよう

撮影の際には時速25キロというかなりの高速走行しなければいけませんので、そこは高橋一生さんにも頑張って欲しいなと思います。

まとめ

OVAにもなっているので重複を避ける意味では実写化されない可能性もありますが、個人的には是非して欲しいなと思います。漫画版との違いを予想したいだとか、細かい予習がしたい人は是非漫画版も読んでいただきたいですね。

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