【岸辺露伴は動かない】ドリッピング画法  前編 ネタバレ感想

岸辺露伴シリーズの感想と考察

ん〜今回の短編もまた何というか、続きが気になるパターンの短編ですね。

エピソード自体は事実を淡々と描いているかのような描写なんですよね。ですが、それをただのエピソード、導入部っぽさを出さないというか、後編はどうなってしまうのか?というのを強烈に意識させるこの話の持っていきかたは、荒木先生の独特のものですよね。

とりあえず冒頭で露伴が泣いてて、前向きなところが一つも見当たらないといってて、さらには絶望的に厭なエピソードらしいんです。

これだけで読みたくなるよね・・・

荒木先生って読ませる天才ですよね。

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岸辺露伴は動かない ドリッピング画法 あらすじ(ネタバレ注意)

登場人物とエピソード

登場人物は村瀬美月(37)

どうやら男とホテルで楽しんでいたらしい。だが、油断していた。

やばいやばいと言いながら慌ててホテルを飛び出すが、車の扉をぶつけたり、ストッキングが破れていたりともうすでに色々とアウトである。

時刻は四時10分であることから、昼間っからお楽しみになっていたようだ。

バレているとか勘ぐられている、GPS履歴も・・・とか言ってるあたり、旦那がいて、彼女は不倫をしているわけだ。そして急いでS市行こうとしている。左手側に峠があるということは、名取、岩沼あたりが隣町のモデルになっているのかな。そしてこの道は国道4号線かな。確かにあのあたりはラブホテルが多いからな。

で、旦那から電話が。幼稚園のお迎えに行ってないということらしい。どう考えても20〜30分はかかる見込みだが、五分と嘘をついてしまう。

その時に謎の黒い影を轢いてしまう。

獣にも見えるし、人の足っぽい感じもする。だが凄くトゲトゲしている。これは何だ?

降りて確認するが、跡は何もない。

その直後に、

謎のSUVが迫ってくる。

ピカピカライト照らしてくるし、クラクションは鳴らしてくるし、ついには追突までしてきた!

こ、これは煽り運転だ!!

これ以上の揉め事は勘弁してくれという村瀬。

地下駐車場でぶつけたSUVなのか?でも色も覚えていない。白だったかグレーだったか・・

そして追い抜いたSUVは・・・なんと、消火器でブッシュウしてきたぞ。まじかよ。何で消火器なんてもってんだよ!

運転しながら消火器を噴射するなんて結構むずいと思うんだが。なんか急にワイスピになってきたぞ・・・とおもったら前半はここまで。続きが気になる・・・

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岸辺露伴は動かない ドリッピング画法 後編はどうなる?

このついてなさは、完全にポコロコの逆の現象ですよね。

露伴が知ってるということは、村瀬本人は生きているのでしょうが、この嘘に嘘を重ねてどんどん暗闇に沈んでいくような感覚は・・・

もしかすると、この煽り運転のSUVでさえただの被害者になる運命なのかもしれません。

一生誰にも言えない隠し事を何個も抱えて、それでも生きていくというのは、下手に死んでしまうよりも辛いのかもしれない。「ハッピーエンド」と解釈している泉京香と「前向きなところが一つも見つからない」という露伴。

個人的には、彼女は不倫の事実はバレずに済むんじゃないかと思っている。

だが、バレはしないものの、「バレるかもしれない不安や焦り」「些細なトラブルに振り回され続ける」これが一生続くのではないか・・・と予想する。

いっそのことバレた方が楽になれる、ばれないからこそ苦しみ続ける。

この心情を想像すると、あの露伴でも涙せずにはいられないのかもしれない。

後編を楽しみに待ちましょう。