最初に言っておくと、前編の時に僕が予想考察した展開とは全然違う展開でしたね。
前編は煽り運転にばかり目がいってしまったのですが、後編になると印象がガラッと違います。取材に行ったというのも、そういうことなのか・・・っていうね。
正直前編だけではどこに露伴が出てくるのか見当もつきませんでした。
六壁坂の時のように、誰かの体験したことを読んでいくような展開なのかなと思っていましたが、違いましたね。
結末まで読んでみると、あの露伴が落ち込んでいる理由も納得です。ただ、捉え方によって変わりますが。
この先ネタバレを含みます。ご注意下さい。
ドリッピング画法(後編)ネタバレ感想
煽り運転の運転手は・・なんと!
意外にもあの煽り運転は露伴だった!!
散々ビョーキ呼ばわりされていたSUVのドライバーはなんと岸辺露伴。
消火器やら何やらで車を無理やり止めさせた露伴だったが何かを叫んでいる。どうやら車の後ろに何か乗っているようだ・・・だが!
いきなり謎のトゲトゲに首をゴギャッッされてしまう村瀬美月(37)
いきなりの展開に理解が追いつかないぞ?このトゲトゲはなんなんだ?
イノシシみたいなトゲトゲの正体は
怪異的なものかと思ったら、なんと環境保護とかCO2削減とか言ってるやばいやつだった。
一言で言うとテロリストだ。
CO2と無関係な人はいないと言い張る男。
どうやらいきすぎた環境保護がかなり過激な域にまで達してる男だ。露伴に取材を依頼して、発電所の爆破を漫画に描け・・・ということらしい。
リアリティを追求する露伴がこういうことに巻き込まれてしまうのはなんとも言えない。
テーマが深い
- 男はCO2削減の環境保護を目的としている
- 真実は歪めて伝えられる
- 情報はフェイクだらけで役に立たない
- 「追い詰められたジレンマの向こうに不屈の魂がある
- 「どこか他の違う場所でやれよ!」
- 「世界中で人々は故郷を離れ移動している 歴史でもこれから未来へでも」
- 「人が自分の生まれた土地を想う事は「最も深い」
なんか今世界で起こってることとかぶる部分がありますね。
直接的ではないものの、荒木先生もかなり今の社会に思うところがあるのでしょうか。
結末
最終的に、露伴はやるしかなかった。
ヘブンズドアーで植物を本にして命令。(そんなことできるのか)ひっつき虫に気化したガソリンを吸わせて男の衣服にくっつけた。
一酸化炭素中毒で男は気絶したのか、それとも・・・
露伴の落ち込みようと「行くな」と必死に止めているところから、僕はあのトゲトゲ男は一酸化炭素中毒で死亡したと捉えました。気絶して済む程度なら露伴もあんなに落ち込まない気がします。
まとめ
岸辺露伴シリーズでは珍しく、人によるあからさまな犠牲者が出ましたね。まあ、ザ・ランの時も犠牲者は出てましたが・・(配達人沢木とか)
ヘブンズドアーは車を破壊したり人を一瞬で無力化するようなパワーはありませんからね。一般人相手とはいえ、武装してるような奴とは相性が悪そうです。
そして今回の犠牲者は村瀬美月(37)
なんというか、荒木先生は不貞を行う女性に厳しめですよね。
明記はされていないものの、露伴がここまで直接的に手を下したのは初めてだと思います。僕の解釈だと男は死亡しているのですが、ここをあえて気絶程度ではなくしたのはどういう意図があったのか?という深読みまでしてしまいますね。
男の覚悟がかなりの深さと重さ、そして闇があったということなのでしょうか。