吉良吉影の不運を考察しよう

ジョジョ考察

個人的に吉良吉影を象徴するシーンとして好きなシーンが有る。それはバイツァ・ダストの後半、早人がストレイキャットを使った攻撃に失敗してから仗助と遭遇するまでのやり取りだ。このあたりに荒木先生の設定の細かさが表現されている。だから好きなのだ。

後述するが川尻早人の成長や覚悟とも相まって、非常に面白い展開になっているのが四部ラストのバイツァ・ダストである。

どうしても書きたくなったのでダラダラと書いていこうと思う。

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バイツァ・ダストの吉良吉影

冷静の吉良吉影

吉良吉影はスタンド使いでありながら(バイツァ・ダスト発動中とはいえ)非スタンド使いの小学生、早人に殺されかける。不意打ちでストレイキャットの空気弾を食らってしまうからだ。

小学生から思わぬ逆襲を受け、ブチ切れてもおかしくないシーンだ。

結構短期間の間に高校生から思わぬ反撃を受けたり、速すぎるスタンドからボコられたりした後での小学生からの反撃だ。しかも隠していた猫草まで知っていたという事実まで発覚する。パニックとショックでブチ切れてもおかしくない。(吉良吉影の煽り耐性の低さは康一くんとのバトルで表現されている。「正体がちっぽけなガキにバレたんだ」と煽られてちょっと泣きそうになっている吉良吉影。あのシーンも吉良の神経質でプライドが高い内面が表現されていて非常に好きなシーンである。)

話は戻るが、自分が小学生に殺されかけた、そんな状況でも吉良吉影は川尻早人をひっぱたかなった。冷静に自らのキラークイーンが早人を守ることにまで考えが及んだのだ。これ、普通の大人だったら思いっきりひっぱたいた後にキラークイーンが守ってることを思い出し「ん・・・そうだった・・・・。キラークイーンがお前を自動的に守るんだったな・・・・」なんて言いながら残念そうな顔をするはずなのだ。

しかし吉良吉影は思いとどまる。殺されかけた後なのにな。これが吉良吉影の冷静さというか、頭の良さを表現しているシーンだと思っている。まあこの直後に大チョンボをやらかしてしまうわけだが・・・・

情熱(?)の吉良吉影

一回冷静になって現状分析をしたところで油断してしまった吉良吉影は、その後に大声で自分の名前を大声で話してしまう。そこで寝坊せずに投稿してきた仗助に聞かれて正体がバレてしまうのだ。

個人的には自分の名前を路上で叫んだことはない。一般人の僕でもそうなのだが吉良吉影はやってしまった。おそらく早人が繰り返している朝の数まで考察して気分が良くなってしまったのだろう。気持ちはとても良くわかる。考察が当たっている!と確信したときって気分がいいもんな。

ただ、一回バイツァダストを解除するつもりならなおさら自分の本名なんて言っちゃいけないと思うけどな。

とても不運な吉良吉影

背格好の似ている川尻浩作の顔を入れ替えることができたことを吉良吉影の幸運とするなら、川尻浩作であったことが吉良吉影の不運とも言える。

家賃滞納の不運

夫婦に子供一人、しかも川尻しのぶはおそらく専業主婦でありながら、金庫を開けなければならないほどの財政難の川尻家。大家からスタンド能力でお金を盗む事によりしのぶにロマンチックあげるよしてしまったのが第一の不運である。

ビデオカメラの不運

川尻早人が個人的なビデオカメラを持っていたのも不運である。当時のビデオカメラって子供に買い与えるような値段ではないはずだし、記録用のビデオテープもそんなに安くはないはずだが・・・

金田一少年の佐木みたいな川尻早人の記録映像により、脅されることになる吉良吉影。

ビデオカメラがなければこんなことには・・・

岸辺露伴の不運

そもそも自分を撮っている川尻早人を岸辺露伴が写真に収めた、ということも不運である。

あんな漫画家が近所にいることすら不運だし、ましてやスタンド使いであるということも厄介である。

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吉良吉影は運が良ければ逃げ切れた

入れ替わったのが川尻浩作でなければ、吉良吉影は逃げ切れたのかもしれない。

そして何よりも、川尻早人に対してもう少し冷静に立ち回れば逃げ切ることはできたのかもしれない。

・・・と、思ったが・・・

川尻早人は非スタンド使いでありながらスタンド能力を素早く理解し、その能力を期待してキラークイーンの爆弾に触れられるほどのポテンシャルを持った小学生である。初登場時は何を考えてるかわからない暗い少年だったが、絵柄の変化とともに成長、仗助に「マジに小学生かよ」といわせるほどの急激な成長をみせた存在である彼を敵に回してしまったことが、吉良吉影の本当の敗因なのかもしれない。

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