全体的に非常に評価の高い岸辺露伴のドラマですが、今年もとても良かったと思います。
なぜ良かったのか?
それをちょっと考えてみました。
岸辺露伴は動かない 実写化成功の鍵
そもそも原作が良い!という当たり前の感想は置いておいて、なぜ良かったのかを考えてみました。
個人的には3つのポイントがあると思っています。
- 話につながりをもたせた
- 表現を工夫している
- NHKだったことが良い方向に作用している
この3つが個人的なポイントです。
キャスティングや俳優さんの演技のレベルが高いというのはもちろんあるという前提の考察です。
話につながりをもたせた
ザ・ラン、チープトリック、六壁坂という原作では何の関係もない話を一つにまとめてきた今回のドラマ。一つ一つでも面白いのが、それぞれの話がうまく関連付けられていて、3話が綺麗に流れたなという印象です。
去年は太郎くんが1話から登場しましたが、今回は六壁坂を一本の軸にして、ランと背中をぶっ刺したような流れになっております。
それぞれが独立した話で進んで行くよりも良かったと思います。
そして、原作にはない流れを生み出したのは本当に素晴らしいと思います。
表現の工夫
表現の工夫も随所に見られました。
ザ・ランに関してはノートの内容で橋本の心情を表現していた所がいいと思いました。
背中の正面ではまさかの「乙雅三本人をおんぶする」というパワープレイでチープトリックを表現してきました。
六壁坂も大量出血表現を「モノクロ」にすることによって表現をやわらげながらも 「液体の音」でとにかく血が出ていることを表現していました。
ヘブンズドアーで本にした人の中身もフォントやレイアウトを変えることにより雰囲気を演出しています。
この随所に見られる「より作品をよくしていこう」という工夫がポイントの一つだと思っています。
NHKであることが良い方向に作用している
まずCMがありませんので、話の世界観にどっぷり浸ることができます。
あと、民放ならやりがちなグロテスクな過激な描写を制限したからこそいろんな工夫がなされたのではないかと思います。(民放で六壁坂やったら大変なことになりそう)
作中の暴力シーンといえば、群平の「何!!」くらいなのでかなりマイルドなドラマですよね。
奇妙ではあるのですが、ホラーまでは行ってない所が岸辺露伴シリーズの魅力なんだと思います。
補足 泉京花
彼女の存在もドラマにいいスパイスを加えている感じがしますね。
露伴に振り回されながらも対等に接しているキャラクターって原作でもあまりいませんからね。
まとめ
総合すると、「良い作品にするために、原作を丁寧にアレンジしている」というのが良さの大元なのかなと思います。制作に関わったみなさん、ありがとうございます。
来年に期待すること
もう年末は確定でドラマやって欲しいんですよ。
ドラマ化のしやすさと、話の内容的には次は「好奇心シリーズ」を期待しています。
好奇心で露伴が死にかけるシリーズですね。
「検閲方程式」「血栞塗」「オカミサマ」あたりをやって欲しいんですよね。
オカミサマの坂ノ上誠子を天海祐希さんとかやってくれないかな・・・
さすがにNHKであの暴言・・「ゲリベンクソ野郎」「膀胱炎ウィルス」「頭ぶっ飛んだビチグソ」はだめかな・・・・
いや、もう来年には期待しかないですね。ドラマ化お願いします!