久しぶりに推理ものというか、ミステリー系の映画を見ました。最近見た映画といえばエヴァンゲリオンにドラえもんにとあまりサスペンスの匂いのする映画は見ていませんでした。ですが久々に見てみるとやはりサスペンスは面白い! グロ系のサスペンスでなく、人間関係がドロドロするようなサスペンスね。
久しぶりに見た平和なダニエルクレイグ
ダニエルクレイグといえば007のイメージがすっかり定着してしまった僕にとって、殴らない蹴らない銃撃しないカーチェイスしない彼を見るのは本当に久しぶりというか、初めてかもしれません。相変わらずムキムキではあるんですが。今回はパワープレイは一切ありません。ですが007イメージが先行しすぎて何気ない質問もボンドっぽい気がしてきます。
登場人物のクズ度が高い映画なので、「ぶん殴っちまえ!」「蹴ろ!!」「爆破してしまえ!!」とか見てる側は思うのですが、今回の彼は探偵です。なので当然銃撃も爆破もなしです。
ざっくりしたあらすじ
有名作家のおじいさんが死にました。死因は自分で頸動脈を切っての自殺です。
自殺する前に、家族の中で遺産相続やら何やらの言い争いやいざこざがあった模様。これは自殺なのか他殺なのか?
見るからに問題だらけの家族たち!!分かりやすく言うと家族全員東方常秀のようなものだ。(東方常秀を知らない人はジョジョリオンを読みましょう)控えめに言っても酷い、酷すぎる。
誰かがじいさんをやったのか?動機は?
ざっくり言えばこんなもんです。よくある設定ですね。
正直な感想を言えば、身体が子供になった名探偵が解決しそうな事件です。ダニエルクレイグを江戸川君にして、警部補を目暮警部、その部下を高木君あたりに変換してみると違和感なくはまりそう。ていうか普通にアニメ化できるし、コナンのスペシャルにしても成り立ちそうなストーリー。
むちゃくちゃ雑な登場人物解説
それぞれの名前が覚えられないので、こればかりは顔の特徴とかで判断するしかない。
死んだ爺さん
ミステリー作家で大富豪。頸動脈を切って自殺。血の飛び散り方から見て自殺であることはほぼ間違いないらしい。
亡き長男の嫁
インフルエンサー。インフルエンサーという今風の設定。結構歳だけどインフルエンサー。なんかヨガとか瞑想とかやってそう。ライフスタイルがどうのこうのでいじられている。娘の学費をじいさんに二重請求してるのがバレた。
その子供の女子大生(孫1)
まともっぽい発言が多いが、裏でマリファナやってたりする。学費が打ち切られると大学に行けない。
白髪の長女
会社の経営とかしてて優秀っぽいけど、なんかめんどくさそうな感じ。某国会議員を思い出した。現実でこういう奴にかかわりたくないなあ・・・
白髪の長女の旦那
若い女と浮気してたのがじいさんにバレていた。娘にこのことを伝えるよって言われてた。
アウトローな雰囲気を持つ孫(孫2)
なんか言い争いをして出て行った孫。チンピラどらむすこって感じ。孫だけど。
次男
本の出版の権利を握っていたが、その権利はもうやらないと言われた。簡単に言えば出版社の社長職をクビになってしまった。
ネトウヨの孫(孫3)
いつもスマホいじってる高校生ぐらいの孫。ネトウヨらしい。
探偵(ダニエルクレイグ)
依頼人不明のまま調査に乗り込んでくる。依頼人不明っていうのがミソ。警察の取り調べにナチュラルに同席してるあたり毛利小五郎のようなポジションなのでしょうか。結構幸運を味方につけてるタイプ。
看護師
じいさんのお世話をしていた看護師。嘘をつくとゲロを吐くという特殊体質。
おもしろいところ
登場人物の回想という形でそこそこ真実を視聴者は知ることができるんですよ。嘘の描写は一切なし。それが半分いかないうちに出てくるもんだからこの先どうなるの?っていうのが気になってしまうような構成になってます。
コナンで推理慣れしてる日本人なら、「こういう展開になるんでしょ!」とか思いながら見ることになるはずですが、それがガラッと裏切られます。一時停止しながら考察して観ていけば少ないヒントに気づけるかもしれません。犯人がどうこうっていうより、真実の裏の真実に気づいた時が気持ちいい。
キーになるのは嘘をつくと吐いてしまう看護師の存在ですね。こういうのって「誰かが嘘をついている」場合、視聴者はそれに気づけないんですよ。真実が真実かどうかわからない。ですが、この看護師の証言に関してだけは100%真実なわけです。嘘をついたときは、嘔吐するという表現によってそれが嘘だとわかってしまうわけですから。これを家族や探偵が知っているところが解決の糸口になっていくんですね。
ツッコミどころ
一部の人間の頭脳が冴えすぎております。
ネタバレにならない程度に解説すると、これは計画的なものではなく、突発的な事件になります。短時間で考え出した犯行にしてはかなり精度が高い。高すぎる。いろんなことに対する覚悟がブチャラティ並みにすごい。
あと、設定上仕方がないとはいえ、防犯カメラの記録がVHSっていうのはちょっと突っ込みたくなりましたね。
謎まとめ
・自殺だったのか他殺だったのか?
・探偵を呼び出した依頼人は誰だったのか?
・数々の伏線はなんだったのか?
この辺りが視聴者的に考えるポイントになりますね。これから見たい人は参考にしてください。
まとめ
前半がややだるいというか、ちょっと見ててつまらない展開が続きますが、中盤から後半にかけては怒涛の展開が続いたり、新たな謎が登場するので中盤以降は夢中になってあっという間に見れます。
ラストの爽快感もなかなか。何気ない台詞が伏線になっていたりと、思わずニヤリとしてしまいます。
途中申し訳程度のカーチェイスがありますが、ワイスピとかを見慣れてる人にとってはあまり迫力のない地味なカーチェイスになっております。個人的にはあの地味なカーチェイスは結構面白くて好きですけどね。
最近の洋画ではあまり見かけない推理ものですのでミステリー好きの方にはお勧めできます。会話が中心なのもいいところですね。
約2時間と時間は少々長いですが、頭を使ってみる映画ですのでお勧めします。時間のある方は是非見てみてください。
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